ドローン関連企業の株が急騰した理由とは?国策と業界のリアルな課題を解説!
本記事で紹介している内容は、
YouTubeにてドローン業界の動向や制度、現場の実情について発信している谷さんのドローンチャンネルによる動画をもとに解説しています。
国産ドローン8万台構想とは?株価が動いた理由

高市首相の発表内容を整理
今回話題となったのは、高市首相による以下の発表です。
- 無人航空機(ドローン)を
経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資」へ追加指定 - 国産ドローンの研究開発・設備投資に対し最大50%の補助
- 2030年までに国産ドローン8万台の生産体制を構築
2024年時点で、国産ドローンの製造台数は約1,000機とされています。
それを2030年までに 8万台(約80倍) にするという、極めてインパクトの大きい方針です。
「国策に売りなし」と言われる理由

株式市場では「国策に売りなし」という言葉があります。今回の発表により、
- ドローンが国家戦略の一部になった
- 中長期で予算・補助金が投下される可能性が高まった
この2点が評価され、関連企業の株価が大きく反応しました。
株価が上昇した主なドローン関連企業
今回の政府発表を受け、特に注目されたのが以下の企業です。
ACSL

- 防衛省・警察などへの納入実績
- 国産ドローン「SOTEN(蒼天)」を開発
- NTT、ザクティ、先端力学シミュレーション研究所、ヤマハ発動機などと共同開発
その他注目企業

- テラドローン
→ 運航管理、3次元計測、LiDAR関連技術 - ブルーイノベーション
→ ドローン運用・インフラ分野での実績 - リベラウェア
→ 狭小空間点検ドローン「IBIS」で注目
これらの企業も株価が大きく動きましたが、現時点では、 補助金を受けつつも業績は赤字の企業が多い のが実情です。
投資を検討する場合は、
話題性だけでなく財務状況を冷静に見る必要があるという点は注意が必要です。
政府が想定するドローン活用分野

3つの重点分野
政府が国産ドローンの活用先として想定しているのは、主に以下の分野です。
- 消防・災害対応
- 橋梁・道路などのインフラ点検
- 農業(農薬散布・農業支援)
さらに、機体だけでなく
モーター・バッテリーなど主要部品の国内生産も支援対象に含まれています。
国産化の最大の壁は「バッテリー技術」

中国メーカーの技術力が圧倒的な理由
現実的な課題として、バッテリー技術は中国が世界トップレベルです。
- DJI
- Anker
- EcoFlow
- Autel Robotics
これらはいずれも中国系、もしくはDJI出身エンジニアが関わっています。
実際に「完全国産」にこだわってドローンを開発した日本メーカーがバッテリーで行き詰まり、撤退した例もあります。
国家資格とドローン産業の関係性
なぜ「資格」が重要になるのか

ドローンの社会実装が進むほど、重要になるのが 安全性 です。
- 航空機との接触事故の防止
- 事故発生時の責任の所在
- 法令を理解した操縦者の確保
国家資格は、国土交通省が創設した 資格です。
今後、「資格を持っている人が飛ばす」
という流れが、より強まる可能性があります。
まとめ
今回の国産ドローン8万台構想は、
- ドローンが「国策」になった
- 株式市場が即座に反応した
- 製造だけでなく 人材育成・資格・運用 が重要になる
という点で、
業界にとって明確な追い風です。
一方で、
- バッテリー技術
- 完全国産の難しさ
- 操縦人材の不足
といった課題も同時に浮き彫りになりました。
ドローン業界は「期待」から「現実的な実装フェーズ」へいよいよ進み始めたと言えるでしょう。
監修者紹介
谷 勝彦

・ドローン塾 埼玉校代表
・一等無人航空機操縦士
・国家資格修了審査員
・Youtubeチャンネル登録者数
(登録者数1.14万人)
ドローン塾 埼玉校

屋外8面・屋内2面の関東最大級クラスの広大な練習フィールドを完備。
周囲を気にせず、実践に近い環境で集中して練習できます。
機体は1人1機使用可能!修了試験と同じコース、同じ機体で練習できます。