お問い合わせ
TOP ドローン関連情報 Youtube ドローン外壁調査の業者選び方とは?失敗しない4つのチェックポイント

ドローン外壁調査の業者選び方とは?失敗しない4つのチェックポイント

Youtube

外壁調査をドローンでお願いしたいけど、どの業者に頼めばいいのか分からない」管理会社や不動産会社から最もよく寄せられる質問のひとつです。

ドローンを使った外壁点検の需要が高まるにつれ、「ドローンで点検できます」と名乗る業者や個人事業主も急増しています。

しかし、ドローンを飛ばせることと建物の劣化を正しく診断できることは、まったくの別物です。

本記事では、外壁調査の依頼で失敗しないために管理会社・建物オーナーが必ず確認すべき4つのチェックポイントを、現場経験をもとに詳しく解説します。

 業者選定の判断基準として、ぜひ最後までお読みください。

ドローンが飛ばせる=外壁診断できる?

「ドローンで点検できます」という言葉を額面通りに受け取ってしまうと、高いお金を払って意味のない報告書が上がってくるリスクがあります。

外壁調査において「飛行技術」と「診断能力」は完全に独立したスキルであることを、まず理解しておく必要があります。

操縦できるだけでは「ただの撮影屋」になる

赤外線カメラを搭載したドローンを飛ばせること自体は、今や資格取得と機材の購入で比較的容易に実現できます。

しかし外壁調査の本質は、撮影した映像や熱画像から建物の劣化状態を正確に読み取り、適切な対処法を提案することにあります。

具体的には、タイルや塗装の劣化状態の把握、外壁の浮きが発生している可能性の判断、爆裂(コンクリートが膨張・崩壊する現象)の進行具合の見極め、さらには構造クラックと乾燥クラックの違いの識別など、高度な専門知識が求められます。

これらの判断ができなければ、いくら高精度な映像を撮影しても、それは「きれいな写真集」にすぎず、建物の安全管理に役立てることはできません。

外壁調査を依頼する際は、業者が「飛ばせる会社」なのか「診断できる会社」なのかを、最初に見極めることが重要です。

診断に必要な3つの専門知識

外壁調査を本当の意味で行うためには、少なくとも3つの専門知識の組み合わせが必要です。

  1. 建物の知識」構造形式や仕上げ材の種類、各部位の役割を理解していること。
  2. 劣化の知識」ひび割れ・浮き・爆裂・白華などの劣化現象がなぜ起きるか、どのように進行するかを把握していること。
  3. 補修の知識」劣化に対してどのような修繕方法が適切か、どの段階で介入すべきかを判断できること。

この3つが揃って初めて、ドローンで撮影した赤外線画像を診断に活かすことができます。

業者に相談する前に「どのような建物知識や施工経験をお持ちですか?」と問い合わせてみることも、業者選定の有効な手段です。

赤外線カメラにもレベルがある——機材の質が診断の質を決める

ひとくちに「赤外線カメラを使っています」といっても、その機材の性能には大きな差があります。業者が使用している赤外線カメラのレベルを確認することが、診断精度を見極める重要な判断材料になります。

簡易タイプと診断レベルの違い

赤外線カメラには、大きく分けて「簡易タイプ」と「診断レベルのタイプ」の2種類があります。

簡易タイプは比較的安価で、温度の分布をおおまかに色で可視化することはできますが、放射率の設定ができなかったり、温度差を正確な数値として出力できなかったりすることが多く、外壁診断に必要な精度には届きません。

一方、診断レベルの赤外線カメラは、放射率の設定・解析ソフトとの連携・温度差の数値的な記録が可能で、外壁の「反射」と「汚れ」と「浮き」を適切に見極めるための情報量を提供してくれます。

外壁診断においては、熱画像を撮るだけでなく「解析できること」が不可欠です。

業者に「どのメーカーのどの機種を使用していますか?」と確認し、スペックを公開しているかどうかで信頼性の目安を判断しましょう。

撮影条件の管理も診断精度に直結する

赤外線カメラの性能だけでなく、撮影する環境と時間帯の管理も診断精度に大きく影響します。

外壁の浮きや剥離は、日射によって外壁が温まり、健全部分と浮き部分の間に温度差が生じることで検出できます。

そのため、日射が十分に当たっている時間帯に撮影しなければ、浮きの検出精度が著しく低下します。

また、風の影響・外気温・日射角度・建物の向きなども考慮する必要があります。

「いつでも撮影できます」「天候や時間帯は問いません」という業者は、こうした撮影条件の管理を軽視している可能性があるため注意が必要です。

信頼できる業者は、現地調査の前に建物の向きや周辺環境を事前確認し、適切な撮影条件を整えてから作業を行います。

報告書の質はその会社の実力そのもの

外壁調査の依頼を検討している業者に対して、最も手軽かつ効果的に実力を見極める方法が「報告書のサンプルを確認すること」です。

報告書の内容は、その会社の診断レベルと誠実さを直接映し出します。

良い報告書に含まれる4つの要素

信頼できる外壁調査業者の報告書には、共通して4つの要素が含まれています。

  1. 劣化箇所の写真が整理されていること」——どの部位に何の劣化があるかが、写真と図面を組み合わせて明確に示されていることが必要です。
  2. 温度データが数値で明記されていること」——赤外線で検出した浮き疑い箇所について、健全部との温度差が具体的な数字で記載されていることで、判断の根拠が明確になります。
  3. 経過観察・補修・要対応などの判断が記載されていること」——劣化の深刻度に応じた対応の優先度が明示されていれば、建物オーナーが次のアクションを判断しやすくなります。
  4. 全体的な考察があること」——個別の劣化箇所を羅列するだけでなく、建物全体の状態評価と今後の維持管理に関する見解がまとめられていることが理想です。

薄い報告書=薄い診断

報告書が薄い業者は現場での診断も薄い、という傾向は現場経験からも裏付けられています。

写真が数枚あるだけで温度データも考察も記載されていない報告書では、建物オーナーが何をどう判断すればいいかが全くわからず、診断の意味をなしません。

一方、報告書が具体的な業者は現場でも具体的です。

劣化のメカニズム・進行予測・補修手法の選択肢まで踏み込んで記載できる業者は、それだけの知識と経験を持っているということです。

業者のホームページに報告書のサンプルをダウンロードできるページを設けている会社も存在します。

見積もりを依頼する前に、「報告書のサンプルを見せていただけますか?」と一言聞くだけで、業者の実力をかなり正確に把握することができます。

点検だけでなく工事提案まで対応できる業者が最も頼れる

外壁調査の本来の目的は「建物を守ること」です。

点検レポートを出して終わりではなく、発見した劣化に対してどう対処するかまで提案・対応できる業者こそが、長期的なコスト削減と建物資産の保全に貢献します。

点検止まりの業者と補修提案できる業者のコスト差

外壁調査を依頼した後のシナリオは、大きく2つに分かれます。

ひとつは「点検報告書を渡して終わり」の業者。

この場合、建物オーナーや管理会社は別途補修業者を探す必要があり、業者選定・現地確認・見積もり取得というプロセスが再び発生します。

もうひとつは「調査から補修提案・工事対応まで一気通貫」の業者。

この場合、「部分補修で済むのか」「大規模修繕が必要なのか」「足場が必要か高所作業車で対応できるか」といった判断を診断の延長線上で行うことができます。

この判断ができる業者は、建物を「守る視点」を持っており、単なる業務としての点検ではなく資産保全のためのパートナーとして機能します。

同じ建物に対して5年後・10年後を見据えた維持計画を立てられるかどうかが、信頼できる業者かどうかの大きな分岐点です。

工事経験がない業者との連携体制も有効

外壁調査に新規参入する業者の中には、工事部門を持たないケースもあります。

この場合、自社で補修工事ができないことが直ちに信頼性の欠如を意味するわけではありません。

重要なのは「工事ができるパートナー業者との連携体制が整っているか」です。

調査と補修を別々の業者が担当する場合でも、調査業者と補修業者が密に連携して建物オーナーへの提案を一元化できる体制であれば、実質的には一気通貫に近いサービスが提供できます。

初めて外壁調査を依頼する管理会社や建物オーナーは、「調査後の補修対応についてはどのような体制ですか?」と確認しておくことで、トータルコストと手間を大幅に減らせます。

まとめ

外壁調査を依頼する業者を選ぶ際に必ず確認すべきポイントを4つにまとめます。

建物は「壊れてから直す」と修繕コストが大幅に膨らみます。

壊れる前に守るための外壁診断を正しく活用するために、業者選定の段階から手を抜かないことが、長期的な資産保全の第一歩です。

確認すべき4つのポイントは以下のとおりです。

  1. 「ドローン操縦技術と建物診断能力は別物であることを理解し、診断に必要な専門知識を持っているかを確認する」。
  2. 「使用している赤外線カメラの機種・スペックを確認し、放射率設定や温度解析に対応した診断レベルの機材かどうかを見極める」。
  3. 「報告書のサンプルを事前に確認し、劣化写真・温度データ・対応判断・全体考察が揃った内容かどうかをチェックする」。
  4. 「点検だけで終わるのではなく、補修提案や工事対応までできる体制があるかを確認する」。

この4点を押さえることで、数ある業者の中から本当に建物を守れるパートナーを見つけることができます。

現在依頼している業者への不安がある方や、赤外線診断の精度についてセカンドオピニオンを求めている方は、上記のチェックリストをもとに改めて確認してみることをおすすめします。

監修者紹介

名前:堀 貴博(35)
誕生日:1990/12/13
ドローン歴:5年(ドローン塾 大分校代表)
実績:マンション・集合住宅・大型商業施設・旅館などでの外壁調査の経験あり。
施工写真グランプリを2回受賞。
Youtube登録者数約3000人。
SNS総フォロワー数約5000人。
会社:(有)堀防水工事
創業年:1989年
会社所在地:大分市寒田
事業内容:屋上防水工事・ベランダ工事・外壁補修工事・ドローン点検

ドローン塾が提供する「ドローン外壁診断講習

数々の現場を経験してきたプロフェッショナルな講師陣が、実務で本当に役立つノウハウを直接伝授します。